ボタン
拝啓、 みっちゃん
お元気ですか? もう随分 お会いしてませんね。
いや、正確には ぼくは、ちょくちょくお会いしてるのですが。
最後に会ったのは、ぼくの記憶では、
確か、中学校を卒業して しばらくして一度、
町でばったり会った時だから、
20数年会って無いことと。
あれから、随分経ちました。
卒業式の日、
他の女子にボタン渡してる、ぼくの横で
壁に寄りかかって、見ていた君に、
「おまえにもやろうか?」 と。
君は、にっこり微笑んだだけで。
いつか、風の便りに
結婚して女の子が一人 生れたと。
いつか、ぼくが書いた手紙、
覚えてますか?
あれから、
今日までの20数年、
君は、ぼくの夢にちょくちょく 出てきては、
あの時の、
笑顔のままで。
いつしか、
君は ぼくの夢の中では、
結婚して、
子供を産んで、
そして 離婚して、
女手一つで 子供を育てており。
ぼくがボタンを渡そうとすると、
ただニッコリ笑うだけで。
何度も何度も 渡そうと、
でも、微笑むだけで。
で、君は
今朝もあの日の笑顔で。
ぼくはきっと、
君が、「うん。」と
一言、言ってくれれば
この夢は、
終わるんだろうと。
夢の中の みっちゃんへ。
ぼくより。
もう何年も見続けてる夢、
同級生のみっちゃん 今どこで、どうしてるのか?
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